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余りの美しさに・・

行儀が良いとは言えないが、最近出かける時はiPod nanoを持参しており、1000曲近く(ほとんどクラシックのピアノ曲だ)がその携帯電話より小さな中に入っていて、ランダムにアルバムを再生するようになっている。

改めて耳にして、お、良い曲だな、と思うと弾いてみたくなるものだが、そういう曲に限って中々楽譜が手に入らなかったりするか持っていても異常に難しくてあきらめねばならないのにも慣れてしまった。が、久々に例外的なものに出会った。

昨晩会議があって会場に向かう途中、予定よりも早く近くまで来ていたので、ヤマハに寄っていたという絶妙なタイミングでバッハのオルガン曲をエミール・ナウモフという作曲家がピアノ用に書き換えたという『パッサカリア BWV582』が再生された。
その、遙かな高みを目指して石を積み上げていくような、余りのかっちりとした荘厳さに参ってしまって、その後は想像するまでもない、店内の楽譜棚を慌てて漁り始めた、という次第。

結局、ナウモフ編の楽譜は(予想もしていたが)見つからなかったが、同じ曲をピアニストのファジル・サイがピアノ用に編曲したショット社の楽譜を見つけることが出来たので、結局それを(少し高かったが)購入してしまった。

ざっとした比較では、ナウモフの演奏で聴いた印象がオルガン的な澄んだ響きをよく再現した印象に比べ、サイは所々メロディをピアニスティックなオクターヴで書いていたりする、華やかな印象。まあ、オリジナルのオルガン曲は演奏もその楽譜にも触れた事が無いので、かっちりとした比較は出来ないが。ともあれ、ピアノで弾ける楽譜が手に入ったので、時間が出来たら練習をしてみたいと思った。

また、同日耳に入ったレオ・オルンスタインの『A Long Remembered Sorrow』(「長く忘れ得ぬ悲しみ」とでも訳すか)沈鬱な色を帯びながら細かにきらめくテクスチュアにも惹かれてしまった。うむ、こちらなら楽譜はもっていたはず。
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by esquisses | 2008-11-30 23:15 | 音楽

「歴史」について休日の駄文

歴史番組でそれまで「通説」とされてきたものに異説・新説を紹介するものがしばしば目につくけれども、「ホントはそうなんだ〜」と面白がる人もあれば、自らが読み知った「歴史」に照らして「あんな筈はない。」とムキになって否定する人もいる。

「歴史」というものは、既に過ぎ去った事象やそれに派生したあれやこれやの断片や痕跡を組み合わせて紡ぐ物語であろう。
「歴史認識」という物言いは本当に可能なのか。それぞれの物語の間に差異があるという以上の事が云いうるのか。

もし社会通念的に「正しい」歴史と扱われることがあるとすれば、それは『正しさ』によるものではなくて、声高に主張する事、「信じる」に足りると思わせる材料を目につくように用意駆使する功によるものではないか。

この「物語」を信念もって書いた人はさしたる議論も経ぬまま、有無をいわさず首を切られた訳だが、こういう考え方だってあるという事実に目をつぶり、絶対悪のごとくつぶそうとするこの日本社会に「言論の自由」があるというのならば、それは嫌みなのか?悪意なのか?それならまだいい。が、恐らくは単なる無自覚であろう。

さて、私には、どの物語を『正しい』としたい衝動は余りない。もちろん「この物語が正しいと言え」と、はしたない強要をされると受け入れを拒みたくもなるが。

ただこの一国はやはり犯罪者のレッテル付きの敗戦国であり続けているのだなあ、とは感じる。
これが一概に『悪い』のかどうかは分からない。核兵器を落としたり打ち込もうとしている側は平然としているが、この国は落とされて謝った国である。
言い換えれば、相手に非があれば非難するのと、自らに非が皆無でない限り謝るのとどちらの品をとるか。
また、これまでは殴られる代わりに、カネをバラまいて謝まりへつらう事によって喧嘩を忌避する事が出来たとも言える。

これからはどうするのだろう。カネも資源もない。日本が他の国と対等に渉りあおうとするならば想像を絶する軋轢を内外に生ずるのは目に見えている。

私としては国家の座標軸をカネや力から智と徳へ持っていく方が好ましく感じるが、その「東洋的国家」の実現は喧嘩をするより遥かに難しいだろう。
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by esquisses | 2008-11-15 08:56


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